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膝の痛みとターンアウトの関係 後編


前回のブログから引き続き膝関節について解説していきます。

前回の記事はこちら 「膝の痛みとターンアウトの関係 前編」

膝関節を支える組織としては次のようなものがあります。


半月板:膝関節の内側と外側にあり、衝撃吸収の役割をしています。
靭帯:主に前十字靭帯と後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯などがあります。
   それぞれ膝関節の動きやねじれをコントロールする役割があります。

半月板や靭帯についてもう少し詳しく解説していきます。

半月板は関節の動きや筋肉の収縮に伴って動きます。

以前のブログ「ターンアウトで体に負担をかけていませんか?」でお話ししたオーバーターンアウトでは脛骨(膝下のすねの骨)が大腿骨(太ももの骨)に対して外側にねじれた状態になります。

※オーバーターンアウト=ターンアウトでつま先が膝よりも外に開いた状態

オーバーターンアウトによって脛骨が大腿骨よりも過剰に外側にねじれると半月板に強い圧力がかかります。

特に内側半月板が強く圧迫され、ずれる力が増えます。これは半月板を傷つける要因となります。

オーバーターンアウトの時の膝関節の靭帯については、特に内側側副靭帯(MCL)や前十字靭帯(ACL)に負荷がかかります。

さらに、その状態でプリエやジャンプの着地を行うと膝の靭帯が過剰に引っ張られる力やねじれの力が加わって、さらに負荷かかり怪我のリスクを高めてしまいます。



次に筋肉の解説です。


筋肉:主に大腿四頭筋、ハムストリングス、腓腹筋、膝窩筋、薄筋などがあります
   それぞれ膝関節を支えています。


大腿四頭筋プリエやジャンプの時に膝を伸ばす動作をサポート。膝の安定化に関与。
ハムストリングス膝を曲げる動作や股関節を伸ばす働き。
バレエのジャンプやターンの時に働く。ジャンプ着地の衝撃を緩和。
アラベスクのような脚を後ろに上げる動作にも重要。
腓腹筋足関節を伸ばす動きや膝を曲げる動きで働く。
ルルベやポワント、ジャンプの時に重要。
ジャンプでは高く飛ぶための力を生み出し、着地では衝撃を和らげる。
薄筋股関節や膝の動きをサポート。内側の安定性を保つために重要。
ターンやジャンプの時の安定性やバランスキープに関与。



オーバーターンアウトの時にこれらの筋肉がどのような影響を受けるかというと…
筋肉の働きにアンバランスが生じやすくなります。
過剰に筋肉が引っ張られたり、過剰に緊張したりして不安定性を引き起こし、疲労感や痛みにつながる可能性があります。



当院では膝の痛みに合わせてターンアウトの割合を確かめながら個人個人にあった方法でリハビリを提供しています。

膝関節のねじれの修正やバレエの動きの中でもねじれが修正できるようにリフォーマーなどを活用しながらリハビリを行うことが出来ます。

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